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基本方針・全体目標 (杉本乃愛26/4)

サービス種別放課後等デイサービス
年齢・学年12歳
利用者及び家族の意向学校やほかの集団では素直に謝ることができるが、家では素直に謝れない。ひっ算で計算するのはできるが、小数点が入ったり安産での計算が苦手。国語で文章を読み取ることはできるけれど算数となると文章問題を理解することは難しい。九九も時々間違えたり忘れている。
音への過敏がある。よく動くのだが体重が増えている。太りやすい。
児童の特徴杉本乃愛さんの記録から、一年半を通しての様子をまとめました。

好きなこと
折り紙や工作、ごっこ遊び(お守り屋さん、お寿司屋さん、ヘッドフォン屋さんなど)
友達と一緒に遊ぶことや役になりきる遊び
トランポリンやアスレチック、水遊び、鬼ごっこなど身体を動かす活動
自然の中での活動(山登り、公園、沢登り、魚つかみ・魚釣りなど)
カードゲームやUNOなどのルール遊び
得意なこと
想像力が豊かで、ごっこ遊びを自分から展開できる
折り紙や工作で細かい作業を楽しみ、人に教えることもできる
友達と相談しながら遊びを進めることができる
新しい運動にも挑戦し、コツをつかむ力がある
自然体験や屋外活動を最後まで楽しみながら取り組める
苦手なこと
初めての運動や高さのある活動では「怖い」「できるかな」と不安を感じることがある
難しい課題には慎重になり、挑戦するまで時間がかかる場面がある
バランスを必要とする活動では支援や励ましがあると安心して取り組める
今後の課題
不安を感じる場面でも自信を持って挑戦する経験を増やすこと
集団活動の中で役割分担や協力する力をさらに伸ばすこと
運動面ではバランス感覚や全身の協調性をさらに高めること
創造力やコミュニケーション力を生かしながら、自分の考えをより豊かに表現できるようになること
一年半を通して成長したこと・変化
挑戦する気持ちが大きく育ちました。 初めは「怖い」と話していた活動にも、友達や職員の励ましを受けながら挑戦し、「できた」という成功体験を積み重ねています。
運動能力が向上しました。 トランポリンやマット運動、水遊び、沢登りなど様々な活動を通して、バランス感覚や全身の使い方が安定してきました。
創造性がさらに豊かになりました。 お守り屋さんや折り紙屋さん、お寿司屋さんなど、自分で遊びを考え、周囲を巻き込みながら楽しめるようになっています。
友達との関わりが深まりました。 一緒に相談したり、教えたり、役割を決めたりと、相手を意識した関わりが増えています。
最後まで取り組む力が育ちました。 長距離の徒歩や自然体験、イベント活動にも粘り強く参加し、達成感を味わう場面が増えています。
総評

乃愛さんは、豊かな想像力と優しい関わりを強みとして、ごっこ遊びや創作活動を楽しみながら成長されています。また、運動遊びや自然体験を通して身体の使い方や挑戦する力も大きく伸びています。一年半で「できるかな」という不安から「やってみよう」という前向きな姿勢へと変化が見られ、友達と協力しながら活動を楽しむ姿が増えました。今後も成功体験を積み重ねることで、運動面・社会性・自己肯定感がさらに育っていくことが期待されます。
方針豊かな想像力を活かし「やりたいことをやり切る」体験を軸に、脊柱の柔軟性と呼吸を整え、不安感の解消と自己肯定感の向上を図ります。身体の土台(無意識感覚)を再構築することで、学習面や情緒面での安定を目指します。
長期目標身体の正中線を意識した運動と感覚統合により、全身の協調性を高め、本人にとっての安心を獲得し心の柔軟性を育みます。
短期目標遊びの中で呼吸を深くし、脊柱を動かすことで、感覚過敏の緩和と、ストレスに強い体を作ることで代謝の安定を図ります。
提供時間60分

支援内容の提案

※各項目の「この案を採用する」をチェックしてから「採用案を保存」または印刷すると、選んだ案だけが印刷されます。

項目: 不安感と新しいことへの挑戦
案1

目標:
脊柱の柔軟性を高め、心理的な安心感を育む

内容:
新しい活動への不安を和らげるため、バランスボールやトランポリンで脊柱を緩める遊びを行います。背面の緊張を解くことで、身体の内側から「安心安全」を感じられる状態を作り、スモールステップで「できた」という成功体験を積み重ねます。

領域: 認知・行動
案2

目標:
恐怖麻痺反射(FPR)の統合を促し、挑戦意欲を高める

内容:
「怖い」と感じる背景にあるFPRの残存にアプローチします。シーツブランコやマットで身体を包む圧迫刺激を与え、固有受容覚を活性化させます。本人が「やりたい」と決めたタイミングを待ち、最後までやり切ることで、自己肯定感を高めます。

領域: 認知・行動
案3

目標:
呼吸のコントロールを通して感情の柔軟性を養う

内容:
高さのある活動への慎重さを克服するため、まずは床の上でしっかり息を吐き切る「水吹き」や「シャボン玉」遊びを行います。呼吸が深まることで自律神経が整い、身体の強張りが取れることで、新しい運動にも前向きに挑戦する意欲を引き出します。

領域: 認知・行動
項目: 体重管理と身体の土台作り
案1

目標:
モロー反射の統合により、ストレス性の過食を抑制する

内容:
太りやすい原因として、モロー反射の残存による過緊張と、その後のアドレナリン枯渇を補うための糖分摂取(甘いものへの欲求)が考えられます。ヒトデのポーズなどの統合遊びで警報反応を鎮め、ストレスに強い身体を作ることで代謝の安定を図ります。

領域: 健康・生活
案2

目標:
TLRへのアプローチで低緊張を改善し、活動量を増やす

内容:
体重増加の背景には、TLR(緊張性迷路反射)の影響による姿勢保持の困難さと、それに伴う疲れやすさが推測されます。大トランポリンでの相同の動き(両足ジャンプ)を取り入れ、抗重力筋を活性化させることで、日常的な活動量を自然に高めていきます。

領域: 健康・生活
案3

目標:
足裏の刺激と粗大運動で、エネルギー消費効率を上げる

内容:
裸足での活動を基本とし、足裏のメカノレセプターを刺激して姿勢を整えます。本人が好きなアスレチックや沢登りなどの粗大運動を「やり切る」ことで、全身の筋肉を効率よく使い、楽しみながら基礎代謝を向上させる身体作りを支援します。

領域: 健康・生活
項目: 算数・学習面へのアプローチ
案1

目標:
目と手の協応を高め、ひっ算や文章題の理解を助ける

内容:
算数の文章題や複雑な計算の苦手さは、視機能と身体の連動が未発達な場合があります。折り紙などの微細運動の前に、身体の真ん中をクロスする「クロスクロール」を行い、右脳と左脳の統合を促すことで、論理的な思考や空間把握能力の土台を整えます。

領域: 認知・行動
案2

目標:
STNRの統合を促し、黒板やノートの焦点合わせを楽にする

内容:
九九の忘れや計算ミスは、遠近の焦点調節(STNR)の課題が影響している可能性があります。四つ這いでのロッキング遊びや、ハイハイでのヘディングなど、首の動きと連動した運動を取り入れ、視覚情報の処理をスムーズにすることで学習の定着を支援します。

領域: 認知・行動
案3

目標:
リズム運動を通して、数や論理の感覚を身体で覚える

内容:
九九や暗算のリズムを掴むため、トランポリンで跳ねながら数字を唱えるなど、動きとリズムを融合させた活動を行います。身体全体でリズムを刻むことで、脳内のワーキングメモリーを活性化し、文章問題などの多角的な情報処理をスムーズに行えるよう促します。

領域: 認知・行動
項目: 音の過敏さと対人コミュニケーション
案1

目標:
聴覚過敏を緩和し、集団の中での安心感を高める

内容:
特定の音への過敏さは、背中(脳幹)の過敏さとリンクしています。脊柱へのマッサージや、マットに挟まれる圧迫刺激を行い、触覚の防衛反応を鎮めます。身体の境界線がはっきりすることで、周囲の音に振り回されず、友達との活動に集中できる環境を整えます。

領域: 人間関係・社会性
案2

目標:
ごっこ遊びを通じ、家庭外での柔軟な自己表現を促す

内容:
学校では素直になれる乃愛さんの強みを活かし、ごっこ遊びの中で「謝る役」や「相談する役」を経験します。オノマトペを用いたリズムのあるやり取りを楽しみながら、自分の感情を多角的に表現する練習を重ね、家庭でも素直な気持ちを出せるよう支援します。

領域: 人間関係・社会性
案3

目標:
ボール遊びで相手との距離感とタイミングを学ぶ

内容:
友達との協力関係を深めるため、バウンドボールの受け渡しなど、相手のリズムに合わせる遊びを行います。前庭覚(バランス感覚)を整えながら、視線と動きを一致させることで、集団活動における役割分担や適切な距離感を身体感覚として習得します。

領域: 人間関係・社会性