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基本方針・全体目標 (無題)

サービス種別放課後等デイサービス
年齢・学年10歳
利用者及び家族の意向言われて動くのが嫌、好きなことはやる、枠組みが苦手(時間がかかる)
身体が固い、口が開いている、自転車がのれない、算数は切れながら、国語は漢字がきらい
児童の特徴## 中尾桃花さん 1年間の経過まとめ

記録全体から、中尾桃花さんは、**身体を大きく動かす遊び、自然の中での感覚遊び、職員や友達とのやり取り**を楽しみながら、活動の幅を広げてきたことが分かります。活動への参加には、その日の気分や場所への安心感が影響しますが、興味のある遊びや信頼できる職員との関わりをきっかけに、自分から挑戦する姿が多く見られています。

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## 1.1年間の経過・成長

### ①活動の幅が広がっている

年度前半は、室内での追いかけっこ、トランポリン、クッキング、川遊びなど、本人が安心して楽しめる活動を中心に参加しています。

その後は、

* 滝や川、公園、雪遊びなどの屋外活動
* 山登りや長い距離の散歩
* サッカー、野球、エアホッケー
* スラックラインやトランポリン
* 制作、クッキング、季節行事

など、さまざまな活動に参加できるようになっています。

特に、初めは不安や苦手さが見られた山登り、岩場、水辺などでも、職員の援助を受けながら最後まで取り組めた経験が積み重なっています。

### ②身体を使う力が伸びている

追いかけっこでは、相手の動きを見ながら走る、止まる、方向を変えるといった動きが見られています。

また、

* 急な坂道を歩く
* 岩場で足の置き場所を考える
* スラックラインでバランスを取る
* トランポリンで跳ぶ
* ボールを投げる、蹴る、打つ
* 遊具につかまる、ぶら下がる

など、全身運動、バランス感覚、空間認知、目と手の協応を使う活動に継続して取り組んでいます。

初めは支援を求めていた場面でも、「自分で行けそう」と判断して挑戦する姿が見られ、身体面だけでなく自信も育っていると考えられます。

### ③人との関わりが広がっている

職員との追いかけっこやチャンバラ、友達との会話や遊びを楽しんでいます。気の合う友達と一緒に活動したり、順番やルールを守って遊んだりする姿も見られます。

また、自分の思いを言葉で伝える姿も増えています。

例えば、

* 「考え事をしたいから部屋で過ごしたい」
* 「えぇ、登りたくなーい」
* 「やる!」
* 「もう一回」
* 「可愛い」

など、気持ち、希望、感想を言葉で表現できています。

単に集団に合わせるのではなく、**自分の気持ちを伝えたうえで活動を選択する力**が育っている点も大きな成長です。

### ④感覚体験を楽しめるようになっている

川や滝の水、雪、風、泥、食材、制作材料などに触れ、視覚、聴覚、触覚、前庭覚、固有受容覚を使った体験を重ねています。

水の冷たさや流れ、雪の感触、風船の動き、坂道や岩場での身体感覚などを楽しむ姿があり、感覚刺激を遊びの中で受け入れる力が育っています。

一方で、食材の感触などには苦手さもあり、慎重に確かめながら取り組む様子が見られます。

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## 2.好きなこと・楽しみやすいこと

桃花さんが特に楽しみやすいのは、次のような活動です。

### 身体を大きく動かす遊び

* 追いかけっこ
* 鬼ごっこ
* チャンバラ
* トランポリン
* スラックライン
* サッカー
* 野球やバッティング
* エアホッケー
* だるまさんが転んだ

特に、職員との追いかけっこや、相手とのやり取りがある遊びに高い意欲を示しています。

### 自然の中での遊び

* 川遊び
* 滝遊び
* 雪遊び
* 山登り
* 公園での散歩
* 岩場や水辺での活動

自然の中で身体を動かし、冷たさ、風、音、流れ、傾斜などを感じる活動を楽しんでいます。

### 作ること・食べること

* ピザ
* ジャム
* 蒸しパン
* 団子
* クッキー
* 季節の料理やおやつ作り
* 木工作
* 絵を描くこと

調理工程だけでなく、完成したものを食べることや、みんなで「おいしい」と共有する時間も楽しんでいます。

### 想像遊び・役になりきる遊び

* 病院ごっこ
* アイテムや道具を使ったごっこ遊び
* キャラクターの声まね
* 職員を追いかける設定遊び

想像の世界を広げながら、人とのやり取りを楽しむ力があります。

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## 3.苦手なこと・困りやすい場面

### ①初めての場所や不安定な場所

山道、急な坂、岩場、ツルツルした場所、深い水などでは、不安を感じることがあります。

ただし、完全に拒否するというより、職員の手を借りる、様子を見る、足場を確認するなど、自分なりに安全を確かめながら取り組んでいます。

### ②気分が乗らない時の集団参加

活動への参加は、その日の気分や心理状態に影響されます。

外出や集団活動に誘われても、気分が乗らず、室内や静かな場所で過ごしたい時があります。その際は、無理に参加を促すより、本人が落ち着ける場所や選択肢を準備することで、その後の活動につながりやすくなっています。

### ③感触への抵抗

調理では、食材の感触に驚いたり、嫌悪感を示したりすることがあります。

触覚的な苦手さがある一方で、道具を使う、少しずつ触る、職員と一緒に行うことで参加できています。

### ④相手を意識しながら行う活動

ボール遊びやゲームでは、相手の動きを見て判断する、距離を測る、タイミングを合わせるといったことに、まだ経験が必要です。

ただし、ディスクを投げる活動などでは、徐々に距離感や空間認知をつかむ様子が見られています。

### ⑤興奮した時の力加減や切り替え

追いかけっこ、チャンバラなど、好きな活動では興奮が高まり、大声を出したり、動きが大きくなったりします。

これはエネルギーを発散できているよい面もありますが、安全に遊ぶためには、相手との距離、道具の使い方、力加減、終了時の切り替えを支える必要があります。

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## 4.現在の課題

### ①自分の身体を感じ、安定して動かす力

さまざまな運動経験を重ねていますが、さらに、

* バランスを取る
* 足元を確認する
* 動きを止める
* 力加減を調節する
* 身体の左右を協調させる
* 相手との距離をつかむ

といった身体調整力を育てることが必要です。

### ②気持ちや状態を言葉で伝える力

桃花さんは自分の希望を伝えられるようになっています。

今後は、

* 疲れた
* 不安
* 休みたい
* 手伝ってほしい
* 一人でやってみたい
* もう終わりたい

など、自分の身体や気持ちの状態を、より具体的に表現できることが課題です。

### ③不安がある活動への段階的な挑戦

苦手な場所や初めての活動に対して、安心できる大人と一緒に取り組み、「できた」という経験を増やすことが必要です。

無理に行わせるのではなく、

1. 見る
2. 少し触れる
3. 一緒に行う
4. 自分で行う

という段階を踏むことが重要です。

### ④集団の中での協調性とルール理解

友達との関わりやルールのある遊びは伸びています。

今後は、

* 順番を待つ
* 相手の様子を見る
* 勝敗を受け入れる
* 役割を交代する
* 自分と相手の気持ちの違いに気づく

といった経験を積む必要があります。

### ⑤自分で選び、最後まで取り組む力

自分のやりたい活動が明確で、興味があることには集中して取り組めます。

今後は、活動内容を自分で選び、見通しを持って開始し、区切りまで取り組む経験を増やすことが課題です。

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## 5.今後の方向性

### ①好きな遊びを入口に身体の土台を育てる

追いかけっこ、トランポリン、スラックライン、ボール遊びなど、桃花さんが好きな活動を中心に、身体の土台を育てます。

特に、

* 走る、止まる、方向を変える
* 跳ぶ、着地する
* ぶら下がる、支える
* 投げる、蹴る、打つ
* 狭い場所や不安定な場所を進む

といった活動を、遊びとして継続することが望まれます。

### ②自然活動を継続する

桃花さんは、自然の中での感覚体験を楽しめています。

川、滝、山、雪、公園などで、前庭覚、固有受容覚、触覚を十分に使うことは、身体調整、情緒の安定、注意集中にもつながります。

安全を確保しながら、本人が「やってみたい」と思える自然体験を続けていくことが大切です。

### ③本人の選択を尊重する

活動に参加しない時も、単に「やりたくない」と捉えるのではなく、

* 疲れている
* 不安がある
* 刺激が多い
* 一人で整える時間が必要
* 別のことを考えている

など、背景を丁寧に捉える必要があります。

「外に行く・室内で過ごす」「一緒にする・見ておく」など、選択肢を示し、自分で決める経験を大切にします。

### ④安心できる関係の中で挑戦を支える

桃花さんは、信頼できる職員や友達がいることで、新しい活動にも参加しやすくなります。

最初は大人と一緒に行い、慣れてきたら支援を少しずつ減らすことで、「自分でできた」という感覚につなげます。

### ⑤感覚の苦手さには無理をさせない

苦手な感触に対しては、

* 手袋や道具を使用する
* 見るだけでもよいことにする
* 少量から触れる
* 触った後に手を洗えるようにする
* 本人がやめることを選べるようにする

など、安心して試せる環境を整えます。

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## 総合的な方向性

中尾桃花さんは、**人との関わりを楽しみ、身体を大きく動かしながら、自分の世界を広げていける力を持っています。**

この1年間で、自然活動、運動、調理、制作、集団遊びなど、経験できる活動が大きく広がりました。また、苦手な場面でも、助けを求めたり、自分の気持ちを伝えたりしながら取り組める姿が増えています。

今後は、本人の好きな追いかけっこ、自然遊び、トランポリン、ボール遊びなどを中心に、**身体の安定、感覚調整、距離感、力加減、気持ちの表現、集団での関わり**を育てていくことが大切です。

無理に集団へ合わせるのではなく、桃花さんが自分で選び、安心できる人と一緒に「やってみたい」「できた」と感じられる経験を積み重ねることが、今後の成長につながります。
方針本人の「やりたい」という自発的な意欲を最優先に尊重し、遊びを通して身体の土台(脊柱・呼吸・感覚統合)を整えることで、感情の柔軟性と社会性を育みます。無理に枠組みに当てはめるのではなく、成功体験の積み重ねにより自己肯定感を高め、学習や集団生活への前向きな意欲へと繋げます。
長期目標脊柱の柔軟性と呼吸のコントロールを習得し、身体と感情を自分自身で安定させ、他者との適切な距離感やルールの中で活動を楽しめるようになる。
短期目標好きな遊びをやり切りながら、大きな声を出したり全身を動かしたりしてエネルギーを発散し、身体の正中線やバランス感覚を養う。
提供時間放課後(平日):15:30〜17:30、学校休業日:10:00〜16:00

📎 アップロードされたファイル

支援内容の提案

※各項目の「この案を採用する」をチェックしてから「採用案を保存」または印刷すると、選んだ案だけが印刷されます。

項目: やりたいことをやり切る意欲
案1

目標:
自分の選択に自信を持ち、活動を完結させる達成感を味わう。

内容:
本人が選んだ追いかけっこやチャンバラを、満足するまで「やり切る」ことを支援します。自分で決めて最後まで行う経験を繰り返すことで、指示待ちではなく自発的な行動力を育て、心の安定と自信に繋げていきます。

領域: 認知・行動
案2

目標:
「Yes, and」の関わりの中で、遊びの幅を広げる。

内容:
本人のやりたい遊びに対し、職員が「いいね、さらにこうしよう」と活用(Yes, and)の姿勢で関わります。否定されない安心感の中で、想像遊びやごっこ遊びを深め、他者とイメージを共有する楽しさを体験していきます。

領域: 人間関係・社会性
案3

目標:
活動の開始と終了を自分で意識し、見通しを立てる。

内容:
やりたい活動を始める前に、簡単な見通しを本人と確認します。遊びをやり切った後に「お祝い(喜びの共有)」を行うことで、一つの活動を完了させるリズムを身体に染み込ませ、次の活動へのスムーズな移行を促します。

領域: 健康・生活
項目: 身体の柔軟性とバランス能力
案1

目標:
脊柱の柔軟性を高め、身体の緊張を緩和する。

内容:
バランスボールや大トランポリンを使い、脊柱(背骨)を揺らしたり丸めたりする遊びを取り入れます。身体の土台である脊柱が柔らかくなることで、無意識の緊張が解け、感情のコントロールやしなやかな動きの獲得を目指します。

領域: 運動・感覚
案2

目標:
相同の動きから同側の動きへ繋げ、自転車走行の土台を作る。

内容:
両足ジャンプ(相同の動き)で身体の真ん中(正中線)を意識した後、スラックラインや岩場歩きで左右別々に足を使う「同側の動き」を強化します。全身の連動性を高めることで、苦手とする自転車のバランス感覚を養います。

領域: 健康・生活
案3

目標:
足裏のメカノレセプターを刺激し、姿勢保持能力を向上させる。

内容:
自然の中での散歩や室内での裸足活動を通じ、足裏の感覚(メカノレセプター)を刺激します。足指で地面を捉える感覚を育てることで、不安定な場所でもふらつかずに立つ力を養い、姿勢の崩れや「口が開く」状態の改善を図ります。

領域: 運動・感覚
項目: 感情のコントロールと呼吸
案1

目標:
しっかり吐き切る呼吸を通じ、リラックス状態を自ら作る。

内容:
水吹き遊びやシャボン玉、大きな声を出す遊びを通じ、息を「吐き切る」練習を行います。深く吐くことで副交感神経を優位にし、興奮した時や不安な場面でも、自分の呼吸で気持ちを落ち着かせられるよう支援します。

領域: 健康・生活
案2

目標:
ストップ&ゴーの遊びで、動と静の切り替えを学ぶ。

内容:
「だるまさんが転んだ」などの遊びを通じ、全力で動く状態からピタッと止まる「ストップ&ゴー」を体験します。身体的なブレーキをかける練習を繰り返すことで、興奮した時の力加減や、活動終了時の気持ちの切り替えを育てます。

領域: 認知・行動
案3

目標:
身体の背面を緩めることで、心理的な安心感を育む。

内容:
不安が強い時は、ふくらはぎや背中の筋肉が硬くなりやすいため、マットに挟まれる圧迫刺激やさする遊びを行います。背面(脊柱側)の緊張を解くことで、恐怖麻痺反射的なフリーズを減らし、新しい環境にも安心して挑戦できるよう支えます。

領域: 健康・生活
項目: 感覚の調整と触覚刺激
案1

目標:
固有受容覚への刺激により、ボディイメージを確立する。

内容:
木工作や調理での「こねる・叩く」動作、または重いものを持つ遊びを通じ、筋肉や関節に強い刺激(固有受容覚)を入れます。自分の身体の境界線がはっきりすることで、不器用さの改善や、対人距離の適切な把握に繋げます。

領域: 運動・感覚
案2

目標:
触覚の過敏性を緩和し、多様な素材に親しむ。

内容:
泥、雪、食材など、本人が苦手とする感触に対し、まずは「見るだけ」や「道具越し」のスモールステップで関わります。脊柱への刺激と並行して触覚刺激を経験することで、感覚の防衛反応を和らげ、興味の幅を広げていきます。

領域: 健康・生活
案3

目標:
前庭覚を刺激し、空間の中での自己位置を把握する。

内容:
エアリアルハンモックやブランコでの回転・揺れ遊びを通じ、前庭覚(バランス感覚)を養います。空間内での自分の位置を正確に掴む力を育てることで、高い場所や不安定な足場への恐怖心を軽減し、自信を持って動けるようにします。

領域: 運動・感覚
項目: 対人コミュニケーションとリズム
案1

目標:
ボール遊びを通じ、相手とのタイミングを合わせる。

内容:
キャッチボールやサッカーを通じ、相手の動きを見て動く「リズムの共有」を行います。ボールという仲介物を使うことで、言葉だけに頼らないコミュニケーションの基礎(タイミングや距離感)を、遊びの中で自然に習得していきます。

領域: 人間関係・社会性
案2

目標:
オノマトペを用いた声掛けで、動きとイメージを一致させる。

内容:
「ピョンピョン」「ギュッ」などのオノマトペ(擬音語)を使いながら一緒に動きます。リズムに乗った発声と動きを連動させることで、言葉の理解を深めるとともに、自分の気持ちを適切な音や言葉で表現する力を育てます。

領域: 言語・コミュニケーション
案3

目標:
集団の中での役割を体験し、協調性を養う。

内容:
ごっこ遊びやルールのあるゲームの中で、簡単な役割(お医者さん役、鬼役など)を交代で担当します。相手の反応を見ながら自分の行動を調整する経験を積み、自分と他者の気持ちの違いに気づくきっかけを作ります。

領域: 人間関係・社会性
項目: 学習への意欲と視機能
案1

目標:
ビジョントレーニングを通じ、見る力と手の動きを連動させる。

内容:
動くボールを追う、飛んでくる風船を叩くなどの遊びを通じ、眼球運動を活性化させます。目と手の協応を高めることで、漢字の書き取りや算数の図形問題など、視覚情報を正確に処理して出力する力の土台を作ります。

領域: 認知・行動
案2

目標:
デュアルタスク遊びで、集中力と処理能力を高める。

内容:
トランポリンで跳びながらしりとりをするなど、運動と認知課題を組み合わせた遊びを行います。脳の覚醒水準を上げることで、苦手な学習に対しても「切れずに」取り組める集中力を、楽しみながら養っていきます。

領域: 認知・行動
案3

目標:
右脳的なイメージ力を活かし、学習のハードルを下げる。

内容:
漢字を絵として捉えたり、算数の概念を積み木や具体物で確認したりと、本人の得意な視覚・イメージ力を活用します。身体を動かして「体感」しながら学ぶことで、机上での「嫌い」という拒否感を減らし、前向きな学習姿勢を支えます。

領域: 言語・コミュニケーション