| サービス種別 | 放課後等デイサービス |
|---|---|
| 年齢・学年 | 13歳 |
| 利用者及び家族の意向 | 微細運動が苦手、コミュニケーション能力の向上、人の話を聞いて動くことが苦手、言わなくていいことを言ってしまう 学習では文章問題が苦手 |
| 児童の特徴 | 藤井琴羽さんの記録を通して見ると、身体を動かすことへの意欲が高まり、自分で考えて挑戦する力、友だちと活動を楽しむ力が大きく伸びています。 特に、自然の中での活動、前庭感覚・固有受容感覚を使う遊び、集団での活動に継続して取り組んでいます。 1年間の伸び 1.身体の使い方が上手になった 当初から山登り、川遊び、ハンモック、トランポリンなどを楽しんでいましたが、次第に、 不安定な場所でバランスを取る 坂道や山道で身体の使い方を調整する 上肢と下肢を連動させる 目と手を協調させる 力加減や姿勢を調整する といった動きが増えています。 特に後半には、急な坂道や岩場でも自分で進む道を選び、身体の向きや重心を調整しながら登れるようになっています。プールでも、水の流れやマットの動きに合わせて身体のかけ方を工夫する姿が見られています。 2.挑戦する気持ちが育った 初めは「無理無理」と言いながら取り組んでいた活動でも、実際に挑戦し、成功すると達成感を得ています。 高い場所、山道、チャレンジサーキット、ボール遊び、跳び越しなど、新しい活動にも少しずつ参加できるようになりました。失敗を避けるだけでなく、「やってみる」「もう一度する」経験が増えたことは大きな成長です。 3.自分で考える力が伸びた 活動の中で、 どの道を進むか どうすれば登れるか どのように身体を動かせばよいか どれくらいの力で投げるか 水や遊具にどう身体を預けるか を、自分で考えながら調整する姿が増えています。 指示されたことをするだけでなく、状況を見て判断し、試しながら修正する力が育っています。 4.集団参加と人との関わりが広がった 友だちとハンモックやブランコに乗る、トランポリンで動きを合わせる、チャンバラをする、プールで一緒に遊ぶなど、他児との共有体験が増えています。 順番を待つ、譲る、相手の動きを見る、同じ遊びを楽しむといった社会性も育っています。職員や友だちとの会話も多く、学校生活や将来の夢について話す姿も見られています。 5.感覚刺激を楽しみ、受け入れられる幅が広がった 前庭感覚、固有受容感覚、触覚、水の感覚、自然の音や風、匂いなど、多様な感覚刺激を楽しめています。 泥、水、坂道、揺れ、回転、高低差などにも積極的に関わり、身体感覚を通して気持ちを整えたり、活動への満足感を得たりできるようになっています。 好きなこと 山登り、散歩、川遊び、滝遊びなどの自然体験 水遊び、プール、ウォータースライダー ハンモック、ブランコ、トランポリン、バランスボール 滑る、揺れる、回る、跳ぶなどの感覚遊び ボール遊び、チャンバラ、鬼ごっこ 調理活動、お菓子作り、味見 工作や行事活動 友だちや職員との会話 音楽、カラオケ、マイクを使った遊び 自分で選んだ活動に集中すること 苦手なこと 初めての活動や、成功の見通しが持ちにくい活動 高さや不安定さが強く、恐怖を感じる場面 思いどおりに身体を動かせない複雑な運動 上肢と下肢を同時に使う協調運動 力加減やタイミングの調整が必要な運動 周囲の状況を見ながら、安全にも注意すること 疲れや鼻血など体調が不安定なときの活動調整 ただし、苦手なことでも、安心できる職員の声かけや段階的な設定があると、挑戦できる場面が多く見られます。 長所 意欲的で活動性が高い 興味を持った活動には、元気よく積極的に参加できます。 好奇心が豊か 自然、遊具、調理、工作、音楽など、幅広い活動に関心を示します。 感覚を楽しむ力がある 揺れ、回転、水、風、匂い、足裏感覚などを楽しみ、感覚体験を活動の力に変えられます。 人との関わりを楽しめる 友だちや職員とよく話し、一緒に活動することを喜べます。 自分の気持ちや考えを言葉にできる 「怖い」「無理」「楽しい」「やってみたい」など、自分の感情や希望を表現できます。 挑戦後に達成感を得られる 不安があっても、一度経験して成功すると自信につなげられます。 短所・つまずきやすい点 短所というより、支援上配慮したい点です。 不安が先に立つと、始める前に「無理」と判断しやすい 楽しい活動では、周囲の安全確認より勢いが優先されることがある 苦手な動きでは、力任せになったり、身体全体の協調が崩れたりしやすい 疲れや体調不良を自分で早めに調整することは、引き続き支援が必要 興味のある活動と、そうでない活動で参加意欲に差が出やすい 今後の課題 1.身体の協調性をさらに高める 四つ這い、登る、くぐる、投げる、跳ぶなどを組み合わせ、左右の手足や上半身・下半身を連動させる経験を増やします。 2.バランスと姿勢保持を育てる 不安定な足場、坂道、平均台、マット、バランスボールなどを使い、重心移動と姿勢の立て直しを経験していくことが必要です。 3.力加減とタイミングを身につける ボール、ラケット、縄、チャンバラ遊びなどを通して、相手や物との距離に合わせて力を調整する力を育てます。 4.「できそう」と思える経験を積む 難しい課題を小さな段階に分け、本人が選べるようにすることで、最初から諦めず挑戦する力につなげます。 5.安全確認と自己調整を育てる 楽しい活動の中でも、一度止まる、周囲を見る、疲れを確認する、水分を取るといった自己管理を習慣化していく必要があります。 6.本人の興味を将来の力につなげる 自然活動、運動、調理、工作、音楽、人との会話など、本人の好きなことを生かして、役割を持つことや最後までやり遂げる経験につなげることが大切です。 総合的なまとめ 藤井琴羽さんは、感覚や自然を全身で楽しみ、人と関わりながら活動する力が強みです。この1年間で、身体のバランス、運動への挑戦、自分で考える力、集団での関わりが伸びています。 今後は、本人の「楽しい」「やってみたい」を出発点として、身体の協調性、力加減、安全確認、自己調整を育てていくことが重要です。苦手なことを繰り返し練習させるよりも、好きな活動の中に必要な動きを自然に取り入れることで、より大きな成長が期待できます。 |
| 方針 | 本人の高い活動意欲と「やりたい」という気持ちを原動力に、身体の土台である脊柱の柔軟性と呼吸を整え、心身の自己調整力を高めます。自然体験や運動遊びを通じた感覚統合により、上肢・下肢の連動性や微細運動の基礎を築くとともに、相手とのリズムを合わせる経験を重ね、社会性と言語能力の向上を目指します。 |
| 長期目標 | 身体の協調性と感情のコントロール能力を高め、自分の特性を活かしながら周囲と調和して活動できる力を育む。 |
| 短期目標 | 複雑な地形での重心移動や力加減の調整を習得し、相手の反応を見ながら適切な言葉やタイミングでコミュニケーションを図る。 |
| 提供時間 | 平日:14:00〜17:30、学校休業日:10:00〜16:00 |
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