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基本方針・全体目標 (西川 瑠一2026.4)

サービス種別放課後等デイサービス
年齢・学年8歳
利用者及び家族の意向活舌が悪い、話し方が幼い、うまく体が使えていない、新しいことが苦手(失敗を怖がっている)、自分の想いを使えられない(やめてがいいにくい)
児童の特徴1年間の変化

瑠一くんは、この1年間を通して、身体を大きく動かす力、バランスを保つ力、新しいことへ挑戦する気持ちが大きく育っています。

当初は、トランポリンが大きく揺れると少し怖さを感じる様子がありましたが、次第に職員と手をつないで高く跳んだり、裸足で階段を下りたり、転んでもすぐに立ち上がったりできるようになりました。

その後は、トランポリン、ハンモック、バランスボール、スラックラインなど、揺れや不安定さを伴う遊びにも積極的に参加しています。バランスボールを跳び箱のように越える、ロープやマットの壁を越える、片足でボールを蹴るなど、以前よりも身体の使い方が力強く、安定してきました。

また、新しい遊びでは、すぐに諦めるのではなく、職員と方法を確認しながら何度も試し、成功するまで取り組む姿が見られています。できたときには喜びや達成感をしっかり表現できるようになりました。

集団活動についても、友達と鬼ごっこや相撲をしたり、調理や制作で順番を待ったり、役割を分担したりする経験が増えています。友達の様子を見ながら行動する力や、同じ目標に向かって協力する力も育っています。

2.好きなこと

瑠一くんが特に楽しんでいることは、次のような活動です。

トランポリンやジャンプ遊び
鬼ごっこ、相撲、走る遊び
ハンモックやブランコなど、揺れる遊び
バランスボール、スラックライン
滑り台や大型遊具
プール、川遊び、滝つぼなどの水遊び
砂場、泡、ゼリー、小麦粉などの感触遊び
調理活動やお菓子作り
友達や職員と一緒に競争したり、協力したりする遊び

特に、身体全体を使う粗大運動、揺れや回転を感じる遊び、水や砂などの感触を楽しむ活動を好んでいます。

3.苦手なこと・不安を感じやすいこと

瑠一くんは、初めて経験する活動や、身体が大きく揺れる場面、足場が不安定な場面では、少し怖さや慎重さが見られることがあります。

具体的には、

大きく揺れるトランポリンやハンモック
滝つぼや深い水など、先が予測しにくい場所
身体を後ろに反らす、頭が下になるなどの姿勢変化
左足を使う動きや片足立ち
慣れない道具や、やり方がすぐに分からない活動

などでは、不安や難しさを感じることがあります。

ただし、苦手だから避けるのではなく、職員の手を借りたり、やり方を確かめたりしながら挑戦できています。一度失敗しても、繰り返し取り組む姿が大きな長所です。

4.現在の課題
① 左右差と身体の使い方

右足は上手に使える一方で、左足では難しさを感じる場面があります。左右の手足を均等に使い、身体の中心を安定させる経験が必要です。

② バランスと姿勢保持

揺れる遊具や不安定な足場でも姿勢を保てるようになっていますが、身体を後ろに反らす場面や、予想外にバランスを崩した際には不安が見られます。体幹、足裏、肩甲骨周辺をさらに育てることが必要です。

③ 動きの調整と力加減

ジャンプ、走る、投げる、蹴るといった動きは力強くなっています。今後は、相手や状況に合わせて速度、方向、力の強さを調整する力を高めることが課題です。

④ 危険への気づき

遊びに夢中になると勢いが強くなり、他児とぶつかったり、ボールが当たったりすることがあります。怪我をした際には状態を気にする様子もあるため、遊びの中で周囲を見ることや安全を意識する経験が必要です。

⑤ 集団の中でのやり取り

友達と楽しむ力は伸びています。今後は、自分の気持ちを伝えるだけでなく、相手の考えを聞く、順番やルールを共有する、相談して遊び方を決めるといった力をさらに育てていく必要があります。

5.今後の方向性

今後は、瑠一くんの好きなトランポリン、水遊び、鬼ごっこ、バランス遊びを中心に、楽しみながら次の力を伸ばしていくことが望まれます。

身体面
左右の手足を均等に使う運動を取り入れる
片足立ち、平均台、スラックラインなどでバランス力を高める
登る、くぐる、跳ぶ、転がる、投げる動きを組み合わせる
体幹、肩甲骨、足裏への刺激を増やす
力加減や速度を調整する遊びを経験する
感覚面
本人が好む揺れ、回転、水、砂、泡などの感覚遊びを継続する
強い刺激だけでなく、ゆっくり揺れる、深呼吸するなど落ち着く感覚も経験する
不安を感じたときに、自分で休む、緩める、職員に伝える方法を身につける
社会性・認知面
友達と相談して遊び方やルールを決める
勝敗だけではなく、協力して達成する遊びを増やす
調理や制作で、見通しを持って順番に取り組む
「怖い」「難しい」「手伝って」「もう一回やりたい」など、気持ちを言葉で表現する経験を重ねる
総合所見

瑠一くんは、身体を動かすことへの意欲が高く、難しいことにも繰り返し挑戦できる力を持っています。 この1年間で、前庭覚や固有受容覚への刺激を楽しめる幅が広がり、体幹、バランス、協調運動、挑戦する気持ちが着実に育ちました。

今後は、本人の「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、左右差や姿勢保持、力加減、安全への意識を整えていくことが重要です。また、友達と協力したり、自分の気持ちや不安を伝えたりする経験を増やすことで、身体面だけでなく、社会性や自己調整力の成長にもつながっていくと考えられます。
方針脊柱の柔軟性と呼吸へのアプローチを土台に、身体の左右差を整え、本人が「やりたいことをやり切る」体験を通して、自信とコミュニケーション能力を育みます。
長期目標身体の軸を安定させ、左右の手足をスムーズに連動させることで、感情や言葉を豊かに表現できる土台を作ります。
短期目標呼吸を意識した遊びで発声を安定させ、苦手な左側の動きや新しい活動にもスモールステップで挑戦し、達成感を味わいます。
提供時間放課後等デイサービス提供時間

📎 アップロードされたファイル

支援内容の提案

※各項目の「この案を採用する」をチェックしてから「採用案を保存」または印刷すると、選んだ案だけが印刷されます。

項目: 活舌・話し方の不安
案1

目標:
呼吸をコントロールし、明瞭な発声の土台を作る

内容:
シャボン玉や水吹き遊びを通して「しっかりと吐き切る」力を育てます。呼吸と脊柱の動きを連動させることで口腔機能を高め、楽しい遊びの中で自然と大きな声を出す経験を積み、明瞭な発音や言葉のリズム獲得に繋げます。

領域: 言語・コミュニケーション
案2

目標:
口腔機能の発達を促し、言葉の明瞭化を図る

内容:
歌やリズム遊びにオノマトペを取り入れ、口の周りの筋肉を動かします。脊柱の柔軟性を高める運動と並行して、吹き戻しなどの「吹く遊び」をやり切ることで、呼吸の強弱を学び、相手に伝わりやすい話し方の基礎を作ります。

領域: 言語・コミュニケーション
案3

目標:
身体のリズムと言葉を一致させ、発話意欲を高める

内容:
トランポリンで跳ねるリズムに合わせて声を出す「相同の動き」から始めます。身体を大きく動かしながら感情を出し切ることで、喉の緊張を緩め、リラックスした状態で自分の思いを言葉に乗せて伝える経験を増やしていきます。

領域: 言語・コミュニケーション
項目: 身体の左右差とバランス
案1

目標:
左右の連動性を高め、身体の軸を安定させる

内容:
大トランポリンでの両足跳び(相同の動き)から、苦手な左足に意識を向ける片足立ち(同側の動き)へと繋げます。足裏のメカノレセプターを刺激し、無意識下で姿勢を保持できる身体を作ることで、左右差のないスムーズな動きを促します。

領域: 運動・感覚
案2

目標:
不安定な足場でも姿勢を保持する力を養う

内容:
スラックラインやバランスボールを使い、楽しみながら前庭感覚を刺激します。身体の中心(正中線)を意識する遊びを取り入れ、予想外の揺れに対しても、脊柱や肩甲骨を柔軟に使ってバランスを立て直せるよう支援します。

領域: 運動・感覚
案3

目標:
全身の協調運動を通して、力加減を調整する

内容:
登る、くぐる、投げるなどの粗大運動を組み合わせたサーキット遊びを行います。特に左側の手足を意識的に使う課題をスモールステップで提示し、状況に合わせて速度や力の強さを自分でコントロールする感覚を養います。

領域: 運動・感覚
項目: 新しいことへの不安・失敗への怖さ
案1

目標:
脊柱の柔軟性を高め、心の柔軟性を育てる

内容:
不安の元となる脊柱の固さをとるため、バランスボールやハンモックで背面の柔軟性を高めます。身体がリラックスすることで心理的な安心感を作り、新しい活動に対しても「やってみよう」と思える心の余裕を育てます。

領域: 認知・行動
案2

目標:
小さな成功体験を積み重ね、自己肯定感を高める

内容:
本人が「やりたい」と決めた遊びを最後までやり切る体験を大切にします。失敗を「間違い」ではなく「発見」と捉えられるよう職員が寄り添い、小さな「できた」を認めて褒めることで、未知の課題に挑戦する自信を育みます。

領域: 認知・行動
案3

目標:
見通しを持った活動で、安心感を醸成する

内容:
初めての活動では、事前に手順をオノマトペや視覚的な動きで伝え、漠然とした不安を軽減します。職員と一緒に方法を確認しながら何度も試せる環境を整え、自分のペースで「やり切った」という満足感を積み重ねていきます。

領域: 認知・行動
項目: 自分の想いを伝える・対人関係
案1

目標:
ボール遊びを通して、コミュニケーションの基礎を学ぶ

内容:
1対1のボールの受け渡しを通して、相手との距離感やタイミングを体感します。自分の投げたい気持ちだけでなく、相手が受け取りやすい速さを考える遊びの中で、双方向のやり取りの楽しさと社会性を学びます。

領域: 人間関係・社会性
案2

目標:
自分の感情を言葉や動きで適切に表現する

内容:
相撲や鬼ごっこなど、ルールのある遊びの中で「やめて」「手伝って」などの意思表示を練習します。感情が高ぶった時こそ深呼吸を行い、自分の状態を客観的に見る時間を設けることで、相手の気持ちにも気づけるよう支援します。

領域: 人間関係・社会性
案3

目標:
集団の中で協力し、目標を達成する喜びを知る

内容:
調理活動や制作において、役割分担や順番を待つ経験を積みます。友達と相談して遊び方を決める場面では、職員が仲立ちとなり、自分の意見を伝えつつ相手の考えも聞く「活用(Yes, and)」の姿勢を遊びを通して伝えます。

領域: 人間関係・社会性